MORISAWA FONTS、ちょっとした注意点やお得な買い方

みなさんはMORISAWA FONTS、使用されていますか?
2022年頃から、MORISAWA PASSPORTからMORISAWA FONTへのwebサービスに移行します、今変更するとお得ですよ!!的な連絡がMORISAWAからあり、確かに料金もお得だったのでMORISAWA FONTに移行することにしました。
ちょうど9月にPASSPORTの期限が切れ、FONTSのほうに移行していたのですが、そのことで印刷会社とちょっとしたトラブルが起こりました。
大きな問題にならずに終わったのですが、FONTSに移行する人は少し気をつけたほうがいいかもしれませんので、今回記事にさせていただきました!

2024年新書体を使う時は注意が必要!

まずは結論ですが、PASSPORT(古いほう)は新書体が2024年以降追加されません。
FONTS(新しいほう)には新書体が増えていくので、インストールして使用したものをアウトラインせずに入稿した場合、
印刷会社から書体変更かアウトラインのお願いがきてしまうかもしれないため、注意しましょう!
印刷会社は色々な検証やら何やらがあって、新しいサービスに対応できるまで時間がかかる会社がよくあります。
(大手はわりとすぐ対応してくれますが、中小の印刷会社さんは半年から1年ほど後ろ倒しになります。)
adobe ccも2022年バージョンと2024年バージョンの両方をインストールしているほどです。

MORISAWAの話に戻りますが、書体なんてアウトラインして入稿するのが普通でしょ、と思われるかもしれませんが、
Indesignではアウトラインしないで入稿するのが普通です。数百ページに渡る本文をアウトラインすると、思いもよらない箇所でズレが生じてしまったり、テキストボックスに塗り設定を入れていると、塗りがなくなってしまいます!!(これは恐ろしいバグ)

じゃあ書体変えて再入稿したら?となるかもしれませんが、例え同じ書体名であっても、バージョンによって文字詰め設定も違うため、文字がテキストボックスから溢れて非表示になってしまったり、枠からはみ出たり、、、
とにかくもう一度全ページを確認する必要があります。
これが10-20P程度であればなんとかなりますが、200P、500Pとなると、「明日入稿でもよいですか?」な状態となります。

トラブルとは

印刷会社へ10月に入稿したデータがあったのですが、ある日本語フォントが使用できないので、全てアウトラインしてもらうか、別フォントに変えて欲しい、との連絡がありました。
聞いてみると、MORISAWA FONTSに10月新しく追加された書体を使用していたのですが、印刷会社はまだPASSPORTの契約しかないためこの書体が使えない、とのことでした。
そういえばFONTSには新しい書体が入るけどPASSPORTには入らない、というのをうっすら思い出して焦ったのですが、
MORISAWAのHPを見ると2024年から、と記載があったので、PASSPORTでも使えますよ、ダウンロードしてみてください、とお伝えしたところ無事に入稿することができました。

たまたま今が2023年だったのでよかったのですが、これが2024年だったらどうにもならないんだろうなぁ、と冷や汗をかきました。

とはいえ、さすがに移行期間も長めに取っていたので、大半の印刷会社は2024年からFONTS対応に移行するとは思います。

そもそもMORISAWAって必要なの?


さて、ここまで話してきたMORISAWAですが、それなんだよ!?という方もいるかもしれません。

MORISAWAのサービスは、雑誌や書籍を扱うデザイナーさんなら、かなり高い確率で加入していると思います。
最近はADOBE FONTも充実してきたので、加入していないよっていう方も増えてきたかもしれません。
でも日本語書体で絶対に押さえておきたい!という書体はかなり網羅しているサービスなので、
多少料金は高いのですが、入っておくに越したことはありません。
代表的なフォントはこちら。


中ゴシックBBB

これはもう、日本語フォントの中で汎用性の高さNO1ではないか、と私は思っています。
以前までADOBE FONTに入っていましたが、今は入っていないので、MORISAWA FONTSが必要です。

見出ゴMB31

こっちも定番中の定番です。
この辺で組んだデザインは安定感が出ます。プロ感が一番簡単に出ます。
その分個性が弱いのですが、汎用性が高い証拠でもあるかと。

ADOBE FONTには残念ながら外れてしまいました。

ゴシックMB101B

最後にこれも定番中の定番。ADOBE FONTにはなぜかウエイトの細い、Lが入っていますが、LよりもBoldをよく使用します。タイトルで困った時はまずこのフォントを使用するくらい、定番です。

他にも有名なフォント、定番フォント、数えきれないほど入っています。
上記3つは特に、過去働いたことのある大小様々なデザイン事務所でも最低限入っている書体だったので、挙げさせていただきました。

つまり、MORISAWA FONTSはデザイナーに最低限必要なサービスだと(私は)思います。
※特にMORISAWAのアフィリエイトをしているわけではないので、悪しからず、、、

MORISAWA FONTSについて

このサービス、年会費が64240円です。。。
そうです、高いのです。
でもこれ、相当安くなったほうなんです。前進のMORISAWA PASSPORTは1台での使用であれば1年目は54780円でした。今よりやすいじゃないか!と思われたかもしれませんが、大きな落とし穴があります。

PASSPORTではなんとPC1台につき、この年会費がかかります。
(2年目以降、1年ごとに多少安くなっていきますが)
つまり私一人がユーザーだとしても、事務所のデスクトップにMORISAWAを入れたら、出先で使う用のノートPCにもまた別にアカウント契約が必要、という鬼仕様でした。
一応、デスクトップのモリサワフォントを全てアンインストールして、使用PCを変更する設定を出せば入れ替えは可能ですが、打ち合わせ等で出る度にそんなことをしている暇はありません、、、

MORISAWA FONTではなんとPC2台までインストールできます。
なので私としては半額になったも同然です。

ちなみに、MORISAWA PASSPORTを購入していた人は移行期間中に以降すると年会費が48180円になります。

MORISAWA FONTSの購入方法

ここは蛇足ですが、MORISAWA FONTを購入する際は、急ぎでなければビックカメラから買うとポイントが付くのでお得です。

公式サイトを見ると小売店からの購入方法が出てこないのでわかりづらいのですが、
(公式サイトからカード決済・口座振込ができるため)
家電量販店だとポイント分得します。
その代わり、すぐに使えるようにならないのと、店舗で手続きをする必要があるなどのデメリットもありますので、ご自身にあった購入方法を選ぶと良いかと思います。
短くともおおよそ1週間程度、申し込みから使用可能になるまでの期間を見たほうがよいです。

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