グラフィックデザイナーがXreal Oneを試してみた(初日編)

最近では動画制作や執筆でARやXRデバイスを活用する人が増えてきました。また、Vision Proなどの最新デバイスの話題もよく耳にします。ただ、グラフィックデザイナーやWebデザイナーがこうしたデバイスをどのように使っているかという話はあまり聞きません。

2025年1月17日に発売されたばかりのXreal Oneを試してみたので、初日の感想をまとめてみました。今後のアップデートによって不具合が改善される可能性もありますが、現時点でのデザイナー視点からのレビューをお届けします。

Xreal Oneの概要と他デバイスとの比較

Xreal Oneは、軽量なウェアラブルXRデバイスで、主に映像視聴やAR体験に適したモデルです。その画質はHD(1080p)に対応しており、コンパクトなデザインと手軽さが特徴です。一方、Xreal Air 2や他社製品と比較すると、いくつかの違いが見えてきます。

デバイス名解像度特徴
Xreal OneHD (1080p)軽量で携帯性に優れ、AR/動画鑑賞に最適
Xreal Air 2HD (1080p)Oneの前モデルで、pcとの接続にはxreal beamが必要。
Visor(発売予定)4K (片目2K)高解像度対応で作業向き。画質にこだわるユーザーに最適。immersedでmacもサポートされる予定
Vision Pro4K (片目2K)ハイエンドモデルで、プロユースを意識したデザインで、mac専用デバイス。

HD画質であるXreal Oneは、特に動画視聴においてその真価を発揮しますが、プロフェッショナル向けの作業用途では制約を感じる部分もあります。

Xreal Oneを実際に使って良かったこと

動画鑑賞が快適

iPhoneに接続して動画を観る用途では非常に快適でした。寝ながら映画を観たり、料理しながら動画を流すといったシチュエーションで大活躍です。

そこそこの画質

HD画質ですが、意外とシャープに感じられる場面もあります。色味も自然で、発色がやや強めですが、違和感が大きいわけではありません。普段4Kディスプレイを使っている方でも、「妥協できる範囲」かもしれません。

出先でのディスプレイ代わり

ノートPCと接続して作業する際、外出先でディスプレイがない場合には便利です。ワイドモニタとしての利用は課題もありますが、1画面の簡単な作業なら許容範囲といえます。

Xreal Oneで気になった点

画面のドラフト問題

Macに接続して作業すると、画面が少しずつずれていく「ドラフト」が頻繁に発生。約10分に1度、位置を補正しなければならず、集中を妨げられます。
気づけば首を斜めにしてみている自分がいます、、、

画面中央の歪み

画面中央の一定の部分で、文字がわずかに歪むため、デザイン作業には向いていないと感じました。動画視聴では気になりませんが、細かな文字をデザインしていたり、フライヤーを作る作業ではストレスになります。(これは初期不良の可能性もあるので、サポートに確認中)

画面の端がぼける

特に画面下部のエッジ部分では、ピントが合わず文字がぼやけます。作業領域が制限されるため、快適に使うには画面中央を中心とした操作が必要です。
なので作業できる範囲が結構狭いと感じています。

HD画質の限界

普段から4K解像度で作業していると、どうしてもシャープさに物足りなさを感じます。Xreal Oneを外してディスプレイを見た瞬間、その差が歴然です。

ワイドディスプレイの不便さ

ワイドモニタ設定では、アプリケーションのメニューバーが画面の端に配置されるため、首を動かさないとメニューバーが表示されません。
adobe系のソフトだとわりとメニューバーを使うことがあるため、まだ本当のワイドディスプレイであれば目を向ければメニューバーがありますが、xreal oneだと首を回すのが面倒なので、あまり使っていません。

まとめ

初日を終えた感想としては、「動画視聴や簡単な作業には便利だけど、本格的なデザイン用途では厳しい」といったところです。特に出先での簡易ディスプレイとしては十分に活用できますが、日常的な作業環境として使うには改善の余地があります。

デザイナーの方で購入を検討している方には、もう少し様子を見ることをおすすめします。特に高解像度モデル(VisorやVision Pro)の登場を待つのが賢明かもしれません。1ヶ月間じっくり使い込んでみて、さらに詳しいレビューをお届けする予定です。お楽しみに!

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