グラフィックデザイナーに必要な色見本【Pantone、DIC】

こんにちは、今回はグラフィックデザイナーの業務に必須の色見本について、記事を書きました。
かなり高額なのに、消耗品の上に必需品というコスパの悪いアイテムですが、、、
ないといざという時、困ってしまう代物です。
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グラフィックデザイナーの使う色見本とは

webデザイナーやUI/UXデザイナーはそこまで使うことはないと思うのですが、印刷会社とやり取りしたり、グッズやロゴを作成するデザイナーに必須なのが色見本です。

先に結論として、最低限必要な色見本は、
PANTOEN フォーミュラガイド2冊組み

そしてPANTONE パステルカラー

さらに、DICからカラーガイドの1-3です。

他にもあると便利な色見本の種類もありますが、最低限この3つを購入すれば、
なんとかなります。

まだ余裕があるよ、という方はPANTONEのメタリックカラー。

さらにDICの日本、フランス、中国の伝統色シリーズ。とくにフランスの伝統色はよく使います。

これだけあれば困ることはないでしょう。
マニアックな人は蛍光色だけの見本や、PANTONEやDIC以外のもの等もたくさんありますが、
さすがに使うことはあまりないので、必要になりそうになったら購入するので十分だと思います。

どうして色見本が必要なのか

色見本を使用する場面

色見本を使用するタイミングは、印刷会社に入稿データを渡す時や、ロゴデータの納品時がほとんどです。
特色印刷の場合は、デザイナーが特色を提案するしかありませんので、その時に色見本がなければどうしようもありません。
一応HP等でそれらしい色を調べることはできますが、ディスプレイの色と色見本の色は結構違うので、
絶対にそのような指定はやめましょう、、、

ちなみに、グッズ等の紙以外の印刷物はだいたいPANTONEの指定を求められます。
小さな印刷会社や、大手雑誌指定の中小印刷会社等ではDIC指定を求められる場合が多いです。
なぜDIC限定なんだろうか、といつも不思議ですが、DICでお願いします、と言われたらそうするしかありません。

なぜ特色指定をするにあたって色見本が必要なのか

単純に、こちらがイメージしている色と、印刷会社が再現する色を合わせるためです。
CMYKの場合はプロセスカラーの見本等が売っていますし、業界の暗黙の了解でプロセスカラーの値はどこの印刷会社でも同じとする、という雰囲気があります。

コラム

カラーガイドの写真をこの下に載せましたが、この色名の横に書いてある数値(Pantone Warm Red 87.50等)がインクの配合具合です。実は特色というのはそれぞれの色のインクがあるわけではなくて、職人さんがこの数値を見ながら、インクをまぜて作ってくれるのです。確かにそれぞれのインクを用意していたらとんでもない数のインクになってしまいますね。
(右の色見本はCOLOR BRIDGEという見本で、この色の特色はCMYK、RGBだとこの色が近いですよ、というのが記載されています。)

有名な色見本の会社

実はいろいろありますが、PANTONEとDIC(大日本インキが由来、つまり日本の会社です)の2社の色見本があれば間違いありません。他にもTOYO INKとかもありますが、ここらへんは「デザインのひきだし」を読めばわかります、、、

実は消耗品の色見本

これらの色見本、全て数万円以上する高級品です。
まぁとんでもない数の特色インクを使って印刷しているので、高額になるのは仕方のないことではあります。

しかし、この商品はインクを使った色見本なので、「退色」していきます。
わかりやすいのが、太陽の光を浴びている本棚の本なんかは、背表紙の色が薄くなっていたりしますよね。
これが退色です。日光がなくても時間経過で退色はします。

つまり、いつのまにか赤だった色見本が、濃いピンクになっている、なんてことが起こります。
さすがに数年ではほとんど変わりませんが、10年.15年とかおいておくと結構色は変わります。
変わらないようにちゃんとカバーに入れて、陽の光があたらないところに置いておけばもっと寿命が延びます。

なので購入したら、しっかりと管理しましょう!高いので、、、

で、結局どれが必要なのか

冒頭に説明した通りになりますが、
まずPANTONEだけでもたくさんの種類の色見本があります。

・ソリッドカラー(これが基本です)
・パステル&ネオン、メタリック(オプション的ですが、パステルはよく使います)
・プロセスカラー(なくてOKです。特色をcmykやrgbに変換しやすくなります)

そして、これらはファイル形式でチップを切り離せるものと、切り離せないガイドの2種類があります。
最近では印刷会社にチップを貼って送ることはほぼないので、ガイドだけで十分です。

一応PANTONEのHPを載せます。

次はDICです。
ちょっと難しいのですが、

・DICカラーガイド1-3(割とよく使う色のガイド、あったほうがいい)
・DICカラーガイド4-6(中間色等、少し地味な色がいっぱいある、なくてもいい)
・日本の伝統色(意外と使うけど、なくても1-3でなんとか対応できる)
・フランスの伝統色(このニュアンスの色はこの色見本にしかないので、重宝する)
・中国の伝統色(これもたまに使う、でも頻度は低いのでマストではない)

の5種類、実際はカラーガイドが6冊なので9冊あります。
最初に述べた通り、DIC1-3と、できればフランスの伝統色くらいがあればいいと思います。

DICカラーガイド、実はなくても大丈夫

DICで指定してください、というのは結構古くからある中小企業の印刷会社です。
他はほぼほぼPANTONEで通じるので、DICはなくてもそこまで問題になりません。
よく仕事をしているクライアントでDICを使う印刷会社があるのであれば必要ですが、
ごくまれに遭遇する、程度であればなくてもPANTONEのこの色でないとダメなんです!とごねれば、
なぜかじゃあPANTONEで大丈夫です、と言われることもあります。(なぜかは不明、めんどくさいだけの可能性大)



おわりに

いかがでしたでしょうか。
独立時など、思った以上に高額で驚くのが色見本です。
会社員の時、気安くチップを破って印刷会社に渡していたのを申し訳なく思うくらいです、、、

PANTONEのフォーミュラーガイドだけであればそこまで高くはないので、
迷ったらとりあえずそれだけでも買っておくと、いざ特色で指定ください、と言われた時に対応できますよ。

それでは、どうもありがとうございました。

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